Lillehammer

街中にはノルウェーの勇士ビルケバイネルの像があった
街中にはノルウェーの勇士ビルケバイネルの像があった

リレハンメルは1994年に冬季オリンピック開催地として有名となった。何となくでも名前を聞いたことある人は少なくないだろう。Lillehammerは小さなHammerという意味で、すぐ東にはHammerという大きな都市があることからしてそれほど大きな街ではない。ではなぜここでオリンピックが開催されたのか、、それはノルウェー建国の歴史によるものが大きいのだろう。


1206年の冬、王位継承権をめぐる争いから救出するため、選ばれた勇猛な2人の戦士がリレハンメルから幼いホーコン王子を抱えスキーで雪山を越え、無事にトロンハイムに王子を届けたという逸話がある。Birkebeinenは、Birke=白樺、Beiner=脚を意味し、戦士が白樺の皮を脚に巻いていたことに由来するそうだ。またノルウェーではすでに80年近くにわたってこの名前の冠のクロスカントリースキーレースがあり、王子の体重と推測される3.5㎏の重さを背負うルールだそうだ。54㎞の長距離、フィニッシュはもちろんリレハンメル。他にも自転車やマラソンレースがあるとのこと。(ノルウェー大使館より)

ノルウェーのアウトドアブランド、Norronaのロゴマークもこの戦士たちからちなんでいるんだろうね。こんなことを知っているとさらにノルウェーへの愛着がわくかもしれない。

 

そんなリレハンメルに向かう途中、列車内から見る景色は秋から冬へと変わっていった。大きな湖を挟んだ向こう側の山々はすでに着雪している。天気もよくない。この時期ノルウェーの典型的な天気だ。

 

実は、飛行機内での寒さと現地の気温に体がついていかず、年に1度引くかどうかの風邪をひいてしまった。この日は中心地のホテルに1泊するので周辺をささっと観光する予定だったが、それもできず寝込んでいた。なんとかスーパーマーケットとスポーツショップに買い出しに行ったくらい。一応の観光地とはいえ、人は多くなくやはりオフシーズンなのだろうなと思う。


ここまでの移動はNSB(ノルウェー国鉄)の列車を利用した。乗るのはとても久しぶりで20年ぶりだろうか。いつもノルウェーに入るとレンタカーを借りていたので。今の世の中はとっても便利で、事前にネットで少々安いチケットを手配することができる。予約番号を現地の発券機、またはカウンターで伝えると発券してもらえる。
それから、長距離列車の場合はコンフォート車両(ビジネスクラスモード)があり、どの区間でも90クローネを払えば乗車可能だ。ゆったりとしたシートの予約、コンセント、フリーwifi、コーヒー系ドリンク1杯フリー、炭酸水、ミネラルウォーターはフリーと至りつくせり。

 

せっかくなのでコンフォート車両を予約したが、土曜の午後なぞそもそも乗る人が少なく、5両の車両で50人いただろうか。経営大丈夫かしら、といらぬ心配をしてしまった。

 

2時間もするとリレハンメルに到着。駅に併設されているインフォメーションセンターでNordseter周辺のトレッキングマップも手に入れてこれで準備万端。

 

NSB web(English)  https://www.nsb.no/en/frontpage

 

リレハンメル駅構内にて。ビルケバイネル2人の戦士と幼き王子
リレハンメル駅構内にて。ビルケバイネル2人の戦士と幼き王子